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自宅と職場、2台のMacをiCloudでつなぐ話

2026-04-30 · #12 作業環境iCloudMacClaude Code

工房主はいま、自宅と職場にそれぞれMacを1台ずつ置いてツールを作っています。家を出るときは自宅のMacを落とし、職場を出るときは職場のMacを落として帰る、というシンプルな運用です。

両方のMacが同じプロジェクトファイルを触れるように、ClaudeCode/ というフォルダはまるごと iCloud Driveに置いてあります。例によって「Claude Codeに相談したら、まずiCloudに置きましょうと言われた」というだけで、仕組みを深く理解しているわけではないのですが、結果としてはそれなりに回っています。

移動中はAIで構想を練る

通勤の間は手元にMacがありません。コードは書けない時間です。

そのかわり、最近は移動中にスマホでAI(Claude のチャットの方)に話しかけて、「次にこういうツールを作りたい、叩き台の仕様を一緒に考えて」と相談しています。コードを書くフェーズではなく、「何を作るか/どんなUIか/どこで詰まりそうか」を言葉にしていくフェーズです。

紙のノートでも近いことはできますが、AIだと「それやるなら〇〇の問題が出るのでは?」と返してくれるぶん、ひとりで考えるより詰まりにくい印象があります。職場や自宅に着いてMacを開いたら、その構想メモをClaude Codeに渡して実装してもらう、というのが最近のリズムです。

電車のなかで次のツールの話をしながら、机についたら作り始める——書いていて改めて、ちょっと未来的だなと思いました。

iCloudで同じフォルダを共有する、という地味な仕組み

ClaudeCode/ フォルダはiCloud Drive配下に置いてあるので、自宅Macで書いたコードは、しばらく経つと職場Macでも開けるようになります。逆も同じです。

これだけ書くと「ちゃんと同期されている」と聞こえるかもしれませんが、実態はもうちょっとふんわりしています。

  • 同期には 数分のタイムラグがある。家を出てすぐ職場に着いてMacを開くと、最新ファイルがまだ降ってきていないことがある
  • Finderの 雲マーク(「まだクラウドにしかないよ」という印)が残っていると、ローカルに来きっていない
  • 端末を落とす前に iCloud同期の完了を待つのを忘れると、相方のMacで「あれ、最新が無い」となる

なので、家を出るときの最後の動作は、**「Finderで ClaudeCode/ を眺めて、雲マークが残っていないか確認する」**という地味なやつです。これだけはAIに任せられないので、自分でやっています。

同時に2台は触らない、という運用ルール

複数端末で同じファイルを触れるようにしておくと、当然ながら **「2台で同時に違うことをやって、後で衝突する」**リスクが出てきます。

そこは単純で、自宅と職場で時間差で交互に使うだけです。在宅と出勤でそもそも同じ時間にMacの前に座れないので、自然とそうなりました。

それでも、同じMacで複数のターミナルを開いたまま別の作業を並行させていることはあるので、リポジトリの中に 「いま何の作業が進行中か」を書いておく欄を作って、自分で見張るようにしています。地味な仕組みですが、書かずにファイルを2か所から触ってしまい軽くごちゃっとした経験があるので、いまは欠かせない欄になりました。

iCloudで同期できないものもある

ややこしいのは、ClaudeCode/ フォルダは同期できても、Claude Code自身が使っている「記憶」は別の場所にあって、こちらはiCloud配下に無い、という点です。

つまり、自宅MacのClaudeが覚えていることを、職場MacのClaudeは知らない、という状況がふつうに発生します。「なんで職場のClaudeは私のことを忘れているの?」と最初は混乱しました。Claude Codeの記憶は端末ごとに育つ、という理解がいるわけです。

これは最終的に、自宅Macの記憶置き場をiCloud経由で参照するようにシンボリックリンクで張り替えて、両端末で同じ記憶を共有する形にしました。新しいMacを導入しても1回コマンドを叩くだけで済むようにしてあります(…と書きつつ、この設定もClaude Codeに手順を組んでもらいました)。

ちなみに、開発中のプロジェクトには node_modules という巨大で大量のファイルが入った重たいフォルダがあって、これをiCloudに同期させると、容量を食いつぶしたり、なぜか同じフォルダのコピーが二重に作られたりします。これも対症療法的に「このフォルダだけ同期しないで」というおまじないをかけて回避しています。原理はやっぱり分かっていません。

ガムテープで継ぎはぎしているけど、回ってはいる

書き出してみると、結構ガムテープで継ぎはぎしているような運用です。

  • 同期の完了は目視で確認する
  • 同時編集は時間差運用で避ける
  • AIの記憶は別途リンクで共有する
  • node_modules は同期から除外する

ただ、この運用に落ち着いてから大きな事故は起きていません。トラブルが起きるときは「家を出る前に同期を待たなかった」みたいな単純な原因がほとんどで、ルールが増えるたびに事故率は下がっていきました。

きれいな仕組みではないですが、自宅と職場のあいだを毎日往復しても、続きから作業が再開できる状態は維持できている、というのが今の実感です。完璧な開発環境を最初に組むよりも、**「少しずつ問題を見つけて潰していく」**のほうが、自分のような非エンジニアには合っているのかもしれません。

通勤中はAIに構想を話し、机についたらClaude Codeに作ってもらう——という今のリズムは、自分でも気に入っています。


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