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2つの場所に1台ずつ Mac を置いて作業している話

公開: 2026-06-02 · #45 / 最終更新: 2026-06-02 個人開発作業環境感想

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ツール工房.ai の作業は、ふだんいる2つの場所に、それぞれ1台ずつ置いてある MacBook Air を、時間差で使い分けながら進めています。

最初は1台のノートを持ち歩こうかとも思いました。けれど、毎日かばんに入れて移動するには結構な重さですし、持ち運びの途中で落としたり盗まれたりするリスクもあります。

それなら、それぞれの場所に1台ずつ置いておくほうが気が楽だなと思い、いまの形に落ち着きました。

おかげで、出かけるときの荷物は身軽になりました。その代わり、移動中はパソコンに触れない時間が生まれますが、そこは次の構想を練る時間にあてています(移動中の使い方は自宅と職場、2台のMacをiCloudでつなぐ話のほうに書きました)。

問題はむしろ、机に戻ってからです。一方の Mac で考えた続きを、もう一方の Mac ですぐ再開できなければ意味がありません。

2台の端末を使い分けるには、「作業の続きがどこか」を迷わず思い出せる仕組みが必要でした。

一番効いているのは「現在地ファイル」

引き継ぎで一番効いているのは、私が**「現在地ファイル」と勝手に呼んでいる、進行状況をまとめた一つのメモ**です。

プロジェクトのフォルダの一番上に置いてあって、「いま何をやっているか」だけが書かれています。

実際の中身は、セッションの区切りごとに少しずつ整理・更新していきます。一度に長文を書き直すというより、「ここは違うな」「これも入れて」と気付くたびに手を入れていく感じです。

ファイルの中身は、ざっくり次のような構成です。

  • 進行中のタスク一覧
  • 最後にやった作業の簡単な記録
  • 次に手を付けるべき作業の入口
  • いま動いている自動化の状態
  • 関連する別ファイルへの案内

別の端末を開いたら、まずこのファイルを読みます。

それだけで、たとえ数日空いていても、「ああ、次はここからだった」と思い出せます。毎回ゼロから状況を思い出す必要がないので、Mac を開いてから手を動かすまでの時間がかなり短くなりました。

どこまで詳細を書いてもらうか

最初は「あれもこれも入れておいた方が安心だろう」と思って、どんどん追記していました。

ところが、情報を増やしすぎると、今度は読むのが面倒になります。

現在地ファイルなのに、開いた瞬間に長すぎて読む気がなくなる。これは本末転倒でした。

そこで、書いてもらう粒度を意識的に絞り直しました。

書いてもらうものは、毎回見る全体ナビ、進行中のタスク、直近の作業履歴、次にやること。

逆に、過去の完了履歴、細かい仕様、数値マスタデータ、端末固有の設定情報や秘密情報は、現在地ファイルには入れないことにしました。

外したものは、それぞれ別ファイルに分けて、現在地ファイルからは案内だけ張るようにしました。

  • 「詳しい仕様はこちら」
  • 「デプロイ手順はこちら」
  • 「認証まわりは別メモを確認」

という形です。

結果、現在地ファイルは「全体地図」として軽く保てるようになりました。

セッション終了時のひと手間

端末を切り替える前には、次の整理を済ませるのが習慣になっています。

  1. 進行中タスクの状態を更新する
  2. 今日やった作業を短く追記する
  3. 次にやることを一番上に書く
  4. 必要なら、新しく分かった教訓を別メモに残す

長々と日報を書くわけではなく、現在地ファイルに反映するひと手間だけです。

これをやっておくと、次に別の Mac を開いたときに迷いません。過去の自分から、未来の自分への申し送りのようなものです。

同期まわりは、細かくやりすぎない

2台の Mac で同じフォルダを使う以上、同期の確認は必要です。

ただ、この話を細かく書き始めると、それだけで別の記事になってしまいます。

なので、この運用の記事では、ルールをかなり単純にしています。

  • 片方の Mac で作業を終えたら、同期が終わってからもう片方を開く。
  • 同じファイルを2台で同時に触らない。
  • 端末を切り替えたら、まず現在地ファイルを読む。

このくらいです。

iCloud Drive の同期遅延や競合コピーの細かい話は、別の記事iCloud Drive 同期トラブルの落とし穴メモに分けています。

この記事では、あくまで「2台の Mac をどう使い分けると、作業の流れが切れにくいか」に絞って考えています。

端末識別の小ワザ

2台のうち、いまどちらの Mac で作業しているかを、メモに残しておきたい場面があります。

いま触っているのは、どちらの Mac なのか。

これが分かるだけで、「この作業は一方の Mac でやった」「このメモはもう一方で残した」という整理がしやすくなります。

Mac には端末名を確認する小さなコマンドがあるので、それを使います。たとえば、scutil --get LocalHostName のようなコマンドです。

このコマンドの結果を、セッションの切り替え時に現在地ファイルへ一行だけ書き加えるようにしています。

現在地ファイルには、「いま触っている場所メモ」として、どちらの端末でどの作業をしているかを一行だけ残します。

これがあると、別端末で開いたときに「あ、これはさっき別の場所で触っていた作業だな」とすぐ分かります。

「中途半端で終わる」前提で書く

2つの場所を行き来していると、どうしても「区切りのいいところまで進めてから切り上げる」のは難しくなります。

出かける時間が来てしまえば、そこで終わりです。

別の場所で再開しようとしても、続きから入るのに時間がかかると、せっかくの数十分が溶けていきます。

なので、いつ中断してもいい前提で、切れの悪い場所でも次の一手が分かるように書き残す、という方針にしています。

完璧な区切りを求めず、未完成のままでも次に再開できる形を維持する。

この割り切りがかなり大事でした。

移動中に頭の中で「次はこれをやろう」と思いついたら、Mac の前に座ったタイミングで、現在地ファイルの先頭にひと言メモを足します。

次に開いたときには、まずそのメモを読んで手を動かし始められるので、立ち上がりの時間が短くなります。

端末固有のセットアップは別ファイルに

もう一つ気をつけているのが、端末固有の設定情報は現在地ファイルに書きすぎない ことです。

たとえば、特定の Mac でしか動かない設定や、端末ごとの差分、ローカル環境に依存するメモなどです。

これらは「片方の端末では正しいけれど、もう片方では違う」という情報になりがちです。

共通の現在地ファイルに混ぜてしまうと、あとで混乱します。

そういう情報は、端末ローカルのメモか、別ファイルに分けています。

現在地ファイルには、「端末ごとの差分は別メモを見る」くらいの案内だけ置いておけば十分でした。

「気合」より「決まりごと」にしておく

端末をまたぐ開発は、最初は面倒そうに見えました。

でも、現在地ファイルを開く、作業終わりに更新する、同期が終わってから端末を切り替える、どちらの端末で作業したかを残す。

この地味な習慣がついてくると、だんだん無意識に回せるようになっていきました。

引き継ぎを「気合」でやろうとすると、忙しいときに必ず抜け落ちます。

「あとで分かるだろう」と思って閉じた作業ほど、翌日には分からなくなっています。

なので、気合ではなく、決まりごとにしてしまう。

毎回同じ手順を踏むほうが、結果的にラクでした。

決まりごとが定着してくると、「今日はどこから始めようか」と考える時間がほとんどなくなります。Mac を開いた直後に、すぐ手を動かせるようになります。

持ち運ばないという選択

持ち運ばず、場所ごとに Mac を置くという選択は、最初は少し不便そうに思っていました。

でも実際には、移動中に構想を練る時間が生まれ、Mac の前に座ったらすぐ作業に戻れる、というリズムが自分には合っていました。

もちろん、誰にでも合う方法ではないと思います。

1台を持ち歩く方が向いている人もいるでしょうし、Git だけで切り替える方が合う人もいると思います。

ただ、私のように、移動中は考える時間にして、作業はそれぞれの場所に置いた Mac で進めたい人には、この2台体制はかなり快適でした。

派手な工夫ではありません。

でも、現在地ファイルを中心に、引き継ぎを毎回整えるだけで、端末をまたいだ作業は思ったより自然に回るようになりました。

しばらく続けてみて、「これは自分のペースに合っているな」と感じている運用です。


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