ベビーカーは何歳まで・何キロまで乗れる?
SGマークの「最長48か月」の根拠と製品ごとに違う体重上限、3歳以上・15kg超でも使える22kg対応モデル、バギーボードや福祉バギーまで、「上限」にまつわる疑問を一つずつ整理します。
上限早見表:年齢と体重の2つの軸
ベビーカーの「いつまで乗れるか」は、年齢(月齢)と体重の2つの軸で決まっており、どちらか一方でも上限に達したら卒業です。まず全体像を表にまとめます。
| 区分 | 年齢の上限 | 体重の上限 | 備考 |
|---|---|---|---|
| SGマーク Type I(A形・B形) | 最長48か月(4歳) | 製品ごとに設定 | 日本の任意の認証制度。ISO準拠のType IIもある。認証が及ぶ範囲はメーカーの使用上限と一致しないことがある |
| 国内ブランド | 36〜48か月(製品による) | 15〜22kg(製品による) | 15kg・36か月の表示も、48か月・22kg表示(コンビ auto N second/アップリカ ヴィットAB 等)もある |
| 22kg対応モデル | 参考年齢4歳頃まで | 22kgまで | サイベックス リベル、ストッケ YOYO³、コンビ auto N second、アップリカ ヴィットAB 等 |
| バギーボード(立ち乗り) | 2歳頃〜(製品による) | 20kgまで(ラスカル バギーボード マキシの場合。製品により異なる) | ベビーカー後部に取り付ける補助板 |
仕様は年式やモデルチェンジで変わるため、最終的な判断は必ずお手元の製品・購入予定モデルのメーカー公式表示と取扱説明書に従ってください。
「最長48か月」の根拠:SG基準と国内モデルの表示
日本のベビーカーの多くが取得しているSGマーク(一般財団法人 製品安全協会の任意の認証制度)のうち、A形・B形を定める基準(Type I)では、A形・B形とも使用期間の上限を「最長48か月」の範囲で製品ごとに定める決まりになっています。つまり「4歳まで」はあくまで制度上の上限で、実際の上限は製品ごとに異なります。なお、SGにはこのほかに国際規格(ISO31110)に準じたType IIの基準もあり、二人乗りやプラム形なども対象に含まれます。
「SGマーク付き=使用範囲すべてが認証されている」とは限りません。たとえばアップリカ ヴィットAB(生後6カ月〜48カ月・体重22kg以下)の公式ページには「お子さまの体重が18kg〜22kgまでの使用についてはSGマーク制度の適用対象外です」と明記されています。メーカーの使用上限と、認証が及ぶ範囲は別物として読んでください。
実際の表示は国内ブランドでも一様ではありません。「生後1か月〜36か月(体重15kg以下)」という表示のモデルがある一方で、現行の軽量B型には48か月まで・22kg以下を掲げるものもあります(公式表示の例:コンビ auto N second=生後6カ月〜48カ月頃・22kg以下、アップリカ ヴィットAB=生後6カ月〜48カ月・22kg以下、ピジョン Bingle BB6=生後6ヵ月〜48ヵ月・18kg以下。※ピジョンは2026年内でベビーカー生産終了を発表済み=在庫限り)。「SG基準上は4歳まで」でも自分のベビーカーの上限は3歳・15kg、ということは起こりますので、確認すべきは制度の上限ではなく手元の製品の表示です。
なお、年齢と体重のどちらか一方でも上限に達したら使用をやめるのがメーカー共通の考え方です。「まだ3歳になっていないけれど体重が15kgを超えた」場合は、そのモデルでは卒業になります。
体重上限の代表的な区分:15kg・18kg・22kg
※ 以下は日本で見かけることが多い代表的な区分です。これ以外の上限(20kg・25kg等)のモデルもあるため、最終的には製品ごとの表示で確認してください。
市販モデルの体重上限は、おおむね次の3つの区分で語られることが多いです。
- 15kgクラス:国内のA型・B型に多い設定。おおむね3〜4歳頃の体重に相当します。
- 17〜18kgクラス:一部の国内・海外モデル(例:ピジョン Bingle BB6=18kg以下)。15kgクラスより上限までの余裕があります。
- 22kgクラス:海外ブランドの軽量モデルに多い設定ですが、国内ブランドの軽量B型にもあります(コンビ auto N second、アップリカ ヴィットAB)。参考年齢は4歳頃までの表記が中心です。
「何歳で何kgになるか」は個人差が大きいため、年齢よりも今の体重と上限の差で残り期間を見積もる方が実用的です。体重の伸びがゆるやかになる時期なら、15kg上限でも意外と長く使えることがありますし、体格のいい子は3歳前に15kgに達することもあります。
「バギー」は何歳まで? — B型・簡易ベビーカーも考え方は同じ
軽くて折りたためる背面式の簡易ベビーカーは「バギー」と呼ばれることが多いですが、これは規格上の区分ではなく通称です(実態としてはB型に近いものを指すことが多い言葉で、明確な規格上の区別はありません)。上限の考え方は通常のベビーカーと同じで、SGマーク Type I はA形・B形とも最長48か月(4歳)、実際の上限は製品ごとのメーカー表示が優先されます。
- 国内のバギー(B型):「36か月(3歳)・体重15kg以下」の表示のほか、48か月・18〜22kgの表示のモデルもある。SG基準のB形はおすわりができる時期(6〜7か月)からを想定しており、生後6か月〜の表示が多い
- 22kg対応の軽量モデル:サイベックス リベルなど背面式の軽量モデルには耐荷重22kg(参考年齢4歳頃まで)の設定があり、「3歳を過ぎてから旅行・お出かけ用にバギーを買い足す」用途に選ばれやすい
「バギーなら大きい子も乗せていい」ということはなく、年齢・体重のどちらかが表示の上限に達したら卒業という原則は共通です。3歳以降の買い足しを検討している場合は、次のセクションの22kg対応モデルが実質的な選択肢になります。
3歳・4歳でベビーカーに乗せるのは「あり」か
「3歳・4歳にもなってベビーカーは甘やかしでは」と気にする声もありますが、メーカー表示の範囲内で、取扱説明書のとおりに使う分には、使い方として問題はありません(あわせて車体の状態やリコール情報も確認してください)。実際、次のような場面では3歳以上でもベビーカーが現役という家庭は多くあります。
- 長距離のお出かけ・旅行・帰省:歩ける距離には限界があり、抱っこで運ぶには重すぎる年齢
- テーマパークや動物園:長い距離を歩く施設では、昼寝・休憩用に座面があると親子とも楽
- 下の子の送り迎えに同行するとき:上の子のペースで歩けない場面
- 通院や混雑した駅:迷子・飛び出し防止の安全確保
普段は歩かせて、こうした場面だけ使う「スポット利用」に切り替わっていくのが3歳以降の典型的な使われ方です。毎日は使わないからこそ、軽くて折りたたみやすいモデルの価値が相対的に上がります。
15kg超・3歳以上でも使える22kg対応モデル
手持ちのベビーカーが15kg上限で足りなくなった場合、耐荷重18〜22kgクラスへの乗り換えが選択肢になります。2026年時点でこのクラスの代表例を挙げます(仕様・対象年齢は変更されることがあるため、購入前に各社公式の最新表記を確認してください)。
| モデル | 対象(公式表記の目安) | 特徴 |
|---|---|---|
| サイベックス リベル | 生後6か月頃〜4歳頃・22kgまで | 6kg台・自転車かご並みにたためるコンパクトB型 |
| ストッケ YOYO³(6+) | 生後6か月頃〜4歳頃・22kgまで | コンパクトにたためる。新生児用は別売パーツで対応。機内持ち込みの可否は航空会社・機材で異なるため事前確認を |
| コンビ auto N second | 生後6カ月〜48カ月頃・22kg以下 | 国内ブランドの軽量B型。22kg対応は海外ブランドだけではない |
| アップリカ ヴィットAB | 生後6カ月〜48カ月・22kg以下 | 国内ブランドの軽量B型。公式は「18kg〜22kgの使用はSGマーク制度の適用対象外」と注記 |
| その他の軽量モデル | モデルにより17〜22kg | 上限は同じブランドでもモデルごとに違うため、型番単位で公式表記を確認 |
⚠️ ストッケ YOYO3 の一部はリコール(交換)の対象です。2024年7月8日〜10月25日に販売された YOYO3 フレーム(品番677401/677402、シリアル 142AA0000000〜142AA0062239、対象881台)について、ブレーキをかけた状態で強く前後に動かすとブレーキが解除されるおそれがあると公表されています(経済産業省リコール情報・2024年10月25日)。中古品や手元の製品はシリアル番号をストッケの安全・リコール情報で確認してください(対策後の製品には丸形の緑のステッカーが貼られています)。
このクラスは「2台目・3歳からの買い足し」需要を意識した軽量・コンパクト設計が中心で、たたむと小さくなるため使用頻度が下がる時期の置き場所問題とも相性が良いのが特徴です。主要ブランドの重量・価格・対象月齢の横並び比較はベビーカー比較表(15ブランド)にまとめています。
買い替えない選択肢:バギーボード・レンタル
「上の子がたまに乗りたがるだけ」「旅行のときだけ必要」なら、買い替えずに済む方法もあります。
バギーボード(立ち乗りボード)
ベビーカーの後部に取り付けて子どもを立たせて運ぶ補助板で、Lascal(ラスカル)のバギーボードが代表的です。ラスカルのバギーボード マキシは2歳頃から・体重20kgまでが公式の目安です(対象年齢・体重・適合機種はモデルごとに異なります)。下の子をベビーカーに乗せつつ、歩き疲れた上の子を立たせて運ぶ、という兄弟家庭の定番アイテムです。座面付きのサドルセットもあります。取り付け可否はベビーカーのフレーム形状に依存するため、購入前に適合表の確認が必要です。
現地レンタル・施設の貸出
旅行先・テーマパーク・大型商業施設では、ベビーカーの貸出やレンタルが使えることがあります。年に数回のためだけに買い替えるより費用を抑えられることもあり(総額や条件は比較してください)、「持って行く荷物を減らしたい」新幹線・飛行機移動とも相性が良い方法です。
5歳・6歳は? 7歳・8歳は?
結論から言うと、今回確認した範囲では、5歳を超える年齢を対象に掲げる一般向けベビーカーは見当たりませんでした(海外メーカーの公式サイトには参考年齢が5歳頃までのモデルもあります)。日本で多く流通する22kg対応モデルの参考年齢は4歳頃までで、体重が範囲内でも年齢が表記を超える使い方はメーカーの想定外になります。
「8歳まで乗れるベビーカー」を探している場合、知っておきたいのは次の2つです。
- 病気や障害などで移動のサポートが必要なお子さんの場合:「子ども用車いす」「福祉バギー」と呼ばれる別カテゴリの製品があり、体格に合わせたサイズ展開があります。障害者総合支援法に基づく補装具費支給制度で、市町村の個別の支給決定を経て対象になる場合があります(福祉バギー全般が自動的に対象になるわけではありません)。対象品目や申請手順は、かかりつけの相談先やお住まいの市町村の障害福祉窓口で確認してください。
- 旅行・イベントなどで一時的に乗せたい場合:人を乗せられることを明示したキャリーワゴンなど、ベビーカー以外の製品カテゴリを検討することになります。この場合も対象年齢・体重のメーカー表示の範囲内で使うのが原則です。
一般のベビーカーを表示を超えて使い続けると、フレームやブレーキが想定荷重を超えて破損・転倒につながるおそれがあります。「乗れてしまう」ことと「安全に使える」ことは別物として考えてください。
「上限」より先に来ることが多い自然な卒業
ここまで上限の話をしてきましたが、実際には多くの家庭で、上限に達する前に子どもの方が乗らなくなります。自分で歩きたがる、ベビーカーを嫌がる、お友達の前では乗りたがらない——そうした変化が2〜3歳台で訪れるのが多数派です。
そのため「何歳まで乗せていいか」を心配しすぎる必要はありません。むしろ判断軸は「この移動距離・この場面で、歩かせるのとベビーカーのどちらが親子とも安全で楽か」というTPOです。上限はあくまで安全のための枠であって、卒業時期を決めるのは枠ではなく子どもの成長と生活パターンです。住環境や使い方から逆算した機種選び全般はベビーカーの選び方ガイドで詳しく解説しています。
よくある質問(何歳まで・何キロまで)
Q. ベビーカーは何歳まで乗れる?
SGマーク Type I(A形・B形)では最長48か月(4歳)までです。実際の表示は製品ごとで、国内でも「36か月・体重15kg以下」から「48カ月・22kg以下」(コンビ auto N second、アップリカ ヴィットAB 等)まであります。海外ブランドにも22kg・4歳頃まで対応するモデルがあります。お使いの製品の表示が最優先です。
Q. 体重15kgを超えたらもう使えない?
15kg上限のモデルはそこで卒業です。引き続き必要なら、耐荷重18〜22kgクラスのモデル(サイベックス リベル、ストッケ YOYO³、コンビ auto N second、アップリカ ヴィットAB 等)への乗り換えで対応できます。
Q. 3歳から買い足すならどれがいい?
残りの使用期間は長くないことが多いため、18〜22kg対応かつ軽量・コンパクトに折りたためるモデルが候補になります。「旅行のときだけ」なら現地レンタル、「兄弟の下の子がベビーカーに乗っている」ならバギーボードという代替もあります。
Q. 7歳・8歳まで乗れるベビーカーはある?
今回確認した範囲では見当たりませんでした。移動にサポートが必要なお子さんには「子ども用車いす・福祉バギー」という別カテゴリがあり、障害者総合支援法に基づく補装具費支給制度で、市町村の支給決定を経て対象になる場合があります。
Q. 双子・年子で大きい子も乗せたい場合は?
二人乗りベビーカーにも座席ごとに対象年齢・体重の表示があります。前後・横並びなどタイプごとに上限が異なるため、「上の子側の座席が何kgまでか」を基準に選んでください。バギーボードとの併用も選択肢です。
関連リンク
- ベビーカー比較表(主要15ブランド) — 重量・価格・対象月齢を横並び比較
- ベビーカーの選び方ガイド|A型・B型・AB兼用の違い — 機種選び全般はこちら
- サイベックス リベルとオルフェオの違い — どちらも4歳頃・22kgまで対応するコンパクト系の比較
- Acbee plusとマジカルエアーAIの違い — 48カ月・18kg対応と36カ月・15kg対応の軽量B型を比較
- チャイルドシート比較 — 車での移動に必要なチャイルドシートを比較(ベビーカーとは別用途)
- 子連れ歓迎の宿を探す(ホテル検索) — ベビーカー卒業前の家族旅行に
※ 対象年齢・耐荷重・仕様は変更される場合があります。購入・使用前に必ず各メーカー公式サイトと取扱説明書の最新表記を確認してください。