全通り計算したのに、当たり前の答えしか出てきませんでした
📌 記事の取り扱いについて(公開当時の内容を含みます — タップで詳細)
本記事は公開当時の体験・気づきをまとめたものです。現在のツール数・プラン数・対象年齢・記事数・仕様とは異なる場合があります。最新の内容は各ツールページをご確認ください。ツールや外部サービスの仕様・料金は変更されることがあるため、利用前には各公式情報も併せてご確認ください。記載に誤りを見つけられた場合はお問い合わせフォームよりご連絡いただけると助かります。
全部計算したのに、退屈でした
スマホを2回線持つとき、どの組み合わせがいくらになるのか。これを手で調べるのは大変なので、手元にあるプランのデータから全通りを計算して、安い順に並べる仕組みを作りました。
出てきた表を眺めて、首をかしげました。当たり前の答えしか並んでいないのです。安いプランと安いプランを足したら安い、という以上のことが書いてありません。これでは、読んだ人が何かを決められる表になりません。
「2枚持つ意味」が計算に入っていませんでした
しばらく眺めて、気づきました。上位に並んでいる組み合わせの多くが、2回線とも同じ回線網だったのです。
2回線を持つ理由はいくつかありますが、そのひとつは「別の網を持っておくこと」です。片方の電波が届かない場所や、片方に障害が起きたときにも、もう片方で通じる可能性が残る。そこに価値があるはずなのに、私の計算にはその条件がありませんでした。ただ安い順に足していただけです。
条件を足したら、並びが変わりました。しかも面白いことに、上位に来る組み合わせにはっきりした傾向が出て、「なぜこの組み合わせばかりが上位に来るのか」という説明まで書けるようになりました。制約を入れたほうが、出てくる答えの情報量が増えたわけです。
ほかにも、実態に合わせる補正が要りました
同じ流れで、いくつか補正を入れました。
ひとつは、単独では契約できないプランを、主回線の候補から外すこと。他の契約とセットでしか使えないものが混ざっていると、成立しない組み合わせが上位に来てしまいます。
もうひとつは、「基本料が0円」を0円のまま数えないこと。維持するのに条件があるなら、それを満たすための費用を足さないと、実際に払う額とかけ離れます。
さらに、1つの契約だけで足りてしまう形を、2回線の組み合わせとして数えないという整理も要りました。ここを直したら、大容量帯の結論が入れ替わりました。数え方ひとつで結論が変わるのだから、前提の置き方は本当に怖いです。
学び・「全部計算した」は正しさの保証になりません
いちばんの学びは、総当たりの弱点は計算ではなく前提にある、ということでした。
計算そのものは間違っていませんでした。いったん決めた条件の中では、全通りを漏れなく計算できています。ただ、計算に載せる前の「何を組み合わせとみなすか」が現実とずれていた。そして厄介なのは、全部計算したという事実が、正しさの感覚を作ってしまうことです。全通り調べたのだから正しいはず、と思いたくなります。
いま思えば、最初に出てきた表を見て「退屈だ」と感じたのが手がかりでした。現実を正しく写した表には、何かしらの発見があるものだと思います。 発見のない表は、たぶんどこかで現実を落としています。あの違和感を無視して公開しなくてよかった、というのが正直なところです。
もうひとつ、計算の中身を記事に書くようにしたのも今回からです。何を除外して、何を足したのか。読む人からすれば余計な情報かもしれませんが、書いておかないと、私自身が数ヶ月後に同じ疑問を持つからです。表の下に前提を並べておくと、次に見直すときの出発点になります。
← 他の制作記を見る | トップ | お問い合わせ