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設定したはずの初期値が効かない犯人は、ブラウザの親切機能でした

公開: 2026-08-15 · #120 / 最終更新: 2026-08-15 個人開発失敗談ホテル検索画面の作り

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決めたはずの初期値が、効きません

ホテル検索の画面には、いくつか絞り込みの条件があります。そのうちいくつかは、最初から選んでおいたほうが使いやすいものです。何も選ばれていない状態から始めるより、よくある条件を入れておいたほうが、最初の一覧が現実的になります。

そのつもりで初期値を決めておいたのに、反映されないことがありました。開くたびに毎回ではなく、ときどきです。開き直すと直っていたりもします。

こういう「ときどき起きる」がいちばん厄介で、しばらく原因を掴めませんでした。毎回起きるなら、その場で直せます。起きたり起きなかったりすると、まず自分の勘違いを疑うところから始まるので、そこで時間を使います。書き方を疑い、読み込みの順番を疑い、あちこち触っては直らず、を繰り返しました。

犯人は、ブラウザの親切機能でした

分かってみれば単純な話でした。ブラウザが、前回そのページで入力した値を覚えていて、開き直したときに元に戻してくれていたのです。

これは本来ありがたい機能です。長い入力欄のあるページで、うっかり戻ってしまったときに全部消えていたら泣きたくなります。だから、ブラウザは親切に復元してくれます。

ところが今回は、その復元が私の設定した初期値を上書きしていました。私が「最初はこれを選んでおく」と決めた直後に、ブラウザが「前回はこれでしたよ」と書き換える。しかも前回の状態によって結果が変わるので、ときどき起きるように見えていたわけです。

「復元しないでください」と伝えました

直し方は、そのページに対して前回の値を復元しないよう伝えることでした。念のため、開いた直後に自分の決めた初期値を選び直す一手も足してあります。指定を入れたら、あっさり直りました。

原因が分かるまでは自分の書き方ばかり疑っていたので、犯人が外にいたと分かったときは、少し脱力しました。同時に、こういう仕組みが動いていること自体を知らなかったので、勉強にもなりました。

学び・親切な機能どうしがぶつかります

この件で覚えたのは、画面の上では、いくつもの親切が同時に働いているということでした。

ブラウザが気を利かせてくれること。ツール側が気を利かせてくれること。どちらも利用者のためのものですが、狙いが違えばぶつかります。そしてぶつかっても、エラーが出るとは限りません。今回も、どちらも正しく動いた結果として、片方の意図だけが消えていました。

しかも、今回のように「前回の状態に依存する」形でぶつかると、症状が安定しません。安定しない不具合は、原因を掴むまでが長い。再現しない、ときどき起きる、というときは、外の仕組みが絡んでいないかを早めに疑う。 今回いちばんの収穫は、この当たりの付け方でした。

それと、こういう不具合は他の人には見えにくいのも特徴です。前回の入力が残っているのは、そのブラウザを使っている本人だけ。初めて来た人の画面では、ちゃんと初期値が効いています。自分の環境でだけ再現する不具合は、ふつう「自分のブラウザに何か古いものが残っているだけ」と片付けたくなりますが、今回はそれが本物でした。片付けずに追ってよかったと思います。放っていたら、前回の入力が残っている人だけが、損をし続けるところでした。


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