条件を二つ掛け合わせたら、毎日おかかおにぎりになりました
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一週間、おかかおにぎりでした
子ども向けの献立を自動で組むツールを作っています。持っている料理の中から、条件に合うものを選んで一週間ぶん並べる、という仕組みです。
条件をいくつか用意しました。「作り置きできるもの」「調理時間はこのくらいまで」といった、実際の生活で効いてくるものです。
その二つを両方入れて試したら、出てきた献立が毎日おかかおにぎりでした。朝も夜も、月曜から日曜まで、おかかおにぎり。
条件に合う候補が、枯れていました
理由ははっきりしています。二つの条件を同時に満たす料理が、そもそもほとんど無かったのです。
作り置きができて、なおかつ短時間で作れて、子どもが食べるもの。一つ一つの条件は無理のない範囲でも、掛け合わせた瞬間に候補が数点まで絞られます。そこから一週間ぶんを選べば、同じものが何度も並ぶことになります。
絞り込みというのは、条件を足すほど親切になるものだと思っていました。 実際は逆で、足しすぎると選択肢そのものが消えます。しかもツールは「候補がありません」とは言わず、残った数点をひたすら並べ続けるので、壊れているようには見えないのが厄介でした。
もうひとつ、料理の数が増えれば解決する話でもなさそうでした。手持ちがどれだけ増えても、二つの条件を同時に満たすものは一握りのままです。条件を掛け合わせると、候補は足し算ではなく掛け算で減っていく。 手持ちを増やす方向で解こうとすると、いつまでも解けないところでした。
「守れないなら、無理に守らない」ことにしました
直し方は二つです。
ひとつは、条件に合う候補が足りないときは、その条件を無理に適用しないこと。時間の上限を少し越えてでも、違うものを並べたほうが献立として役に立ちます。厳密に守った結果が「毎日同じ」なら、守る意味がありません。
もうひとつは、同じものが続くときに、そう言うこと。候補が少なくてこうなっている、と画面で伝えるようにしました。黙って同じものを並べられると、私なら「このツールは使えない」と思って終わりです。理由が書いてあれば、条件を緩めるという次の行動が取れます。
学び・条件は、増やすほど良いわけではありません
作っているときは、条件を増やすことが機能を増やすことだと思っていました。細かく指定できるほど親切だ、と。
でも、実際に使う人が欲しいのはちょうどいい献立であって、条件を細かく指定する権利ではありません。指定した結果が使い物にならないなら、その指定はむしろ邪魔です。
いまは、条件を足すときに「これを足すと、候補は何点になるか」を先に見るようにしました。数点まで落ちるなら、その条件は「必須」ではなく「なるべく」にしておく。少し曖昧ですが、そのくらいのほうが、生活の道具としては使いやすいようです。
それにしても、出てきた献立が「毎日おかかおにぎり」だったのは、結果として幸運でした。あまりにおかしいので、すぐ気づけたからです。これが「少し偏っている」程度だったら、たぶん見逃していました。仕組みは動いたまま、結果だけが派手におかしくなる不具合は、静かに偏っていく不具合よりずっと親切なのだと思います。
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