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「人気の」「定番の」を、記事から消して回りました

公開: 2026-09-12 · #148 / 最終更新: 2026-09-12 個人開発記事づくりふりかえり比較表

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何気なく書いていました

ベビーカーの比較記事を書いたとき、書き出しにこんな一文を入れていました。「人気の◯◯と△△を比べます」。

あとから記事を見直していて、はっとしました。なぜ私は、これが人気だと知っているのか。

答えは、知らない、でした。売れている数を調べたわけではありません。どこかの調査を引いたわけでもありません。あちこちで見かける気がする、という感覚だけで書いていました。

雰囲気で、読む人の判断を寄せていました

この言葉は、読む人にとってはけっこう強い情報です。

比較記事を読みに来る人の多くは、何かを選ぼうとして迷っているはずです。そこに「人気の」と書いてあれば、多くの人が選んでいるらしい、という判断材料として受け取ります。実際には私の感覚でしかないのに、記事に書かれると事実のような顔をします。

そう考えると、これはなかなか具合が悪い。事実として持っていないものを、事実であるかのように渡していたことになります。

同じ形の言葉を、まとめて探しました

反省して、同じ性質の言葉を記事から探しました。出るわ出るわ、という感じでした。

「定番の」「2強」「多いはず」「驚くほど」。どれも、根拠を持っていないのに読者の判断を寄せる言葉です。しかも、書き出しや見出しのような目立つ場所に集まっていました。文章を勢いよく始めたいとき、こういう言葉が手癖で出てくるのだと思います。

本文のものは、消すか、メーカーが公式に言っていることに置き換えました。たとえば「人気の軽量モデル」ではなく「重さ◯kgと公式が案内しているモデル」。長くなりますが、こちらは確かめられます。あわせて、公開済みの記事の題も見直しました。題のほうに多かったのは「完全」「全部」のような大きすぎる言葉で、種類は違っても、確かめられないことを看板に掲げている点では同じです。検索から来てくれている記事の題を変えるのは勇気が要りましたが、根拠のない言葉を掲げたままにするほうが嫌でした。

学び・書き手が持っていない事実は、書かない

この件から、自分の中に一つルールができました。自分が根拠を示せないことは書かない。

言い換えると、記事に書いてある一文ごとに「これは、どこを見れば確かめられるか」を答えられる状態にする、ということです。答えられないものは、私の感想として書くか、消すかのどちらかです。

正直に言うと、こういう言葉を消すと、文章は少し地味になります。勢いも落ちます。それでも、比較記事の値打ちは、読んだ人が自分で決められる材料を渡せるかにあるはずです。書き手の感覚で背中を押すのは、その逆をやっていることになります。

いまは、原稿を書いたあとに同じ形の言葉を機械的に探すようにしました。手癖は簡単には抜けないので、抜けない前提で、あとから引っかける仕組みにしたほうが早いと思っています。

ひとつだけ、線引きが難しいものもあります。「私はこちらのほうが使いやすいと感じました」のような、自分の感想です。これは根拠がなくても書いていいと思っています。誰の意見なのかがはっきりしているからです。困るのは、誰の意見でもない顔をして、世の中の総意のように書かれる言葉のほうでした。今回消したのは、まさにその種類のものだったのだと思います。


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