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リンク切れ150件の犯人は、昨日の私とAIだった

公開: 2026-07-20 · #94 / 最終更新: 2026-07-20 運用AI失敗談

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平和なはずの週次点検で、警報が150件

私のサイトには、週に一度リンク切れやおかしなページがないかを機械的に調べる点検の仕組みがあります。いつもは数件出るか出ないか、たいていは「異常なし」で終わる、いわば平和な儀式です。

その点検が、その日は様子が違いました。リンク切れの検出が150件以上。桁を見間違えたのかと思って、報告を二度読み直しました。一晩でサイトのどこかが壊れるにしても、150件は尋常ではありません。

しかも壊れている場所には共通点がありました。全部、子連れグッズを紹介しているページ。つまり被害はサイト全体ではなく、一箇所に集中していたのです。

犯人は、昨日の自分だった

心当たりは、すぐに見つかりました。前日、私はAIと一緒に、グッズ紹介ページへ「公式商品ページ」への直リンクをまとめて追加する作業をしていたのです。紹介している商品から、メーカーの公式ページへ直接飛べたら便利だろう、という素朴な思いつきでした。

検出されたリンク切れは、すべてその作業で追加したものでした。一つずつ確認していくと、どれも実在しないURLだった。似たような本物のページがあるわけでもなく、そもそも存在しないアドレスだったのです。

つまり犯人は昨日の私、正確に言えば、私とAIの共同作業でした。150件の警報は、外から降ってきた事故ではなく、自分で仕込んだ時限爆弾だったわけです。

なぜAIは「ニセモノのURL」を作れてしまうのか

不思議だったのは、そのニセURLの出来の良さです。メーカーのドメインらしき文字列があって、商品名らしき英単語が続いて、いかにも公式ページにありそうな形をしている。並べて眺めても、本物と見分けがつきません。

非エンジニアなりに理解したことを書くと、AIは「知っていることを思い出す」のではなく、「それらしい続きを作文する」のが得意な道具なのだと思います。だから正解を知らないときでも、「知りません」とは言わずに、いかにもありそうな形の答えを組み立ててしまう。URLのような規則的な文字列は、まさに作文しやすい題材なのでしょう。

悪意があって嘘をつくのではなく、本人(?)は大真面目にそれらしいものを出している。そこが人間の嘘と違うところで、だからこそ厄介だと感じました。堂々としているので、こちらも疑わずに受け取ってしまうのです。

150件の後始末

対応そのものは、地道な作業でした。まず検出されたURLをブラウザで実際に開いて、404、つまり「ページが存在しません」と表示されることを自分の目で確認しました。機械の点検結果をそのまま信じて消すのではなく、一応、最後は人間が見る。皮肉なことに、この確認だけは省略する気になれませんでした。

そのうえで、該当するリンクをすべて解除。ページ上の商品紹介は残しつつ、リンクだけを外す形にしました。さらに、リンクの元になっていたデータ側も無効化しました。表示だけ直しても、元データが残っていると、次にページを作り直したときに同じニセURLが復活してしまうからです。

数が数なので時間はかかりましたが、幸い、公開から検出までが一日だったのは救いでした。週次の点検がなければ、ニセモノのリンクを何週間も訪問者に踏ませ続けていたかもしれません。

鉄の掟:AIの出す住所とURLは、実在確認してから載せる

今回の一件で、私は自分のルールを一つ増やしました。「AIが出してくる住所やURLは、必ず実在確認してから載せる」。例外なしの鉄の掟です。

考えてみれば、AIの出す文章や計算は、読めば私にもある程度チェックできます。でもURLは、開いてみるまで本物かどうか分からない。見た目で判別できないものこそ、機械的に確認する手順が要る。そういう整理です。

誤解のないように書いておくと、AIに愛想を尽かしたわけではありません。この直リンク追加の作業だって、AIがいなければ着手する気力すら湧かなかった規模のものです。データ作業の相棒としての頼もしさは、今も変わっていません。

ただ、相棒の得意と不得意が一つはっきりした。「それらしく作る」のは得意で、「知らないと言う」のは不得意。だったら、知らないかもしれない部分の裏取りは私の仕事です。AIとの付き合い方を、また一つ学んだ150件でした。


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