← 制作記一覧へ

同期が重い犯人は、大きなファイルではなく「2万7千個の小さいファイル」だった

公開: 2026-07-19 · #93 / 最終更新: 2026-07-19 クラウド同期ファイル整理つまずき

📌 記事の取り扱いについて(公開当時の内容を含みます — タップで詳細)

本記事は公開当時の体験・気づきをまとめたものです。現在のツール数・プラン数・対象年齢・記事数・仕様とは異なる場合があります。最新の内容は各ツールページをご確認ください。ツールや外部サービスの仕様・料金は変更されることがあるため、利用前には各公式情報も併せてご確認ください。記載に誤りを見つけられた場合はお問い合わせフォームよりご連絡いただけると助かります。

私は複数のパソコンで作業していて、作業ファイルはクラウド経由で同期させている。片方のパソコンで作業した続きを、もう片方でそのまま開ける。この仕組みにはずいぶん助けられてきた。

ところが、その同期がどうにも重くなってきた。ファイルを開こうとすると雲のマークがくるくる回ったまま、なかなか降りてこない。作業を始めたいのに、まず「同期待ち」から始まる。地味にストレスがたまる状態だった。

大きなファイルを疑った(はずれ)

最初に疑ったのは、大きなファイルだった。同期が重い=運ぶ荷物が重い、と考えるのが自然だと思う。フォルダの中身を眺めて、サイズの大きそうなデータを探した。

ところが、これといった巨大ファイルは見つからない。消せそうな大物がないのに同期は重いまま。ここで手詰まりになった。

真犯人は「部品置き場」だった

AIに原因の切り分けを頼んでみたところ、意外な答えが返ってきた。重いのは大きなファイルではなく、「node_modules」というフォルダに詰まった何万個もの小さいファイルだ、と言う。

node_modulesというのは、ツールを作るときに使う既製品の部品をまとめて置いておくフォルダらしい。私のフォルダには作りかけ・作り終えたプロジェクトがいくつもあって、そのそれぞれがこの部品置き場を抱えていた。

数えてみて驚いた。7つのプロジェクトで、合計27,601ファイル・約1GB。1GBという容量そのものは、今どきたいした量ではない。問題は「27,601個」のほうだった。

効くのは容量ではなく「個数」

クラウド同期は、ファイルを1個ずつ確認しながら運ぶ。だから1GBのファイルが1個あるより、小さいファイルが2万7千個あるほうがずっとつらい。

引っ越しにたとえるなら、重いタンスが1つあるより、小物の詰まった段ボールが2万7千箱あるほうが大変、ということだ。タンスは持ち上げれば一度で済むが、段ボールは1箱ずつ運んで、1箱ずつ「これはどの部屋行き?」と確認される。同期の遅さの正体は、まさにこれだった。

「重さ」を疑っていた私は、ずっと見当違いの場所を探していたことになる。容量の大きい順に並べても、犯人は出てこないわけだ。

消しても困らない、と知る

とはいえ、部品置き場を丸ごと消して大丈夫なのか。ここが一番不安だった。せっかく動いているツールが壊れたら元も子もない。

調べてみると、node_modulesの中身は「必要になったら1コマンドで入れ直せる」ものだった。部品の取り寄せリストは別のファイルに残っていて、部品置き場そのものは使い捨てでいい。つまり、消しても失うものは何もない。ホームセンターに行けばいつでも同じ部品が買えるのに、家の廊下に在庫を山積みにしていたようなものだった。

それなら話は早い。7つのプロジェクトから、部品置き場をまとめて削除した。

掃除のあとの爽快感

結果は見違えるほどだった。あれだけ回り続けていた雲のマークがすんなり消えて、もう片方のパソコンでもファイルがさっと開く。27,601ファイルぶんの「1個ずつ確認」がなくなったのだから、当然といえば当然かもしれない。

今回の学びは2つ。同期の重さは容量ではなく個数を疑うこと。そして「消しても復元できるもの」を見分けられると、掃除は一気に気楽になること。

廊下の段ボールを全部処分した家のように、フォルダの中の風通しがよくなった。同期待ちのくるくるを眺める時間が減ったぶん、ツール作りに使える時間が増えたと思うことにしている。


← 他の制作記を見るトップお問い合わせ