説明文とツールの中身、ズレていないか読み比べてみた
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きっかけは、自分の書いた紹介文への違和感
スマホ料金の比較ツールを久しぶりに他人のつもりで眺めていて、ふと紹介文で手が止まりました。「条件を選んで自分に合うプランを探せます」。それ自体は嘘ではありません。ただ、読んだ人がどんな「条件」を想像するかを考え始めたら、急に不安になりました。
たとえば「家族割で絞れます」と書いてあったらどうでしょう。読んだ人は当然、家族割のあるプランだけを一覧にできると思います。でも私のツールに、そんな絞り込みボタンはありません。もし説明にそう書いていたら、それはもう誇張ではなく嘘です。書いた瞬間は「まあ関連情報は載せてるし」くらいの気持ちでも、使う側からすれば「書いてあるのにできない」でしかありません。
そう思ったら、説明文を全部読み返さずにはいられなくなりました。
ツールに実際にある絞り込みを、指差し確認しました
思い込みで判断すると危ないので、実物の画面とコードを開いて、絞り込みの部品をひとつずつ数えました。あるのはこれだけでした。
- 月に使うギガ数の入力
- 検索対象の選択(大手キャリア/サブブランド/格安SIM)
- プランタイプの選択(データ+通話/データのみ/通話のみ)
- 無制限プランだけに絞るチェック
- いま使っているブランドの選択(乗り換え比較用)
並び順は、料金の安い順が基本。以上。これが私のツールの「できること」の正確な姿です。
数えてみて良かったと思います。頭の中の機能一覧は、作った本人でも案外あてになりません。「あれも確か絞れたはず」と思っていたものが、実は一覧表の表示項目なだけで、絞り込みはできない、ということが実際にありました。表に「かけ放題」の情報が載っていることと、「かけ放題で絞れる」ことは全然違います。
説明文との突き合わせで、直したところ
確認した機能一覧を横に置いて、トップページの紹介文やサイト内の説明を一文ずつ照合しました。やり方は地味で、「この一文が約束していることを、ツールは本当にできるか」と自問するだけ。
引っかかったのは、機能そのものの嘘というより「幅を持たせすぎた表現」でした。「さまざまな条件で」「細かく絞り込めます」のような書き方は、読む人の期待を実物より大きくします。そこで「ギガ数と通話の有無などで絞り込めます」のように、実際にある項目に寄せて書き直しました。できることを列挙するだけの、面白みのない文章になりましたが、少なくとも読んだ人を裏切りません。
削るのは、正直ちょっと痛いです
盛った表現を削っていく作業は、思っていたより気持ちにこたえました。文章から勢いのある言葉を抜くと、ツールが急に小さく、地味に見えてきます。「これで使ってもらえるのか」という不安が、削るたびに頭をよぎりました。
「機能を増やして説明に追いつかせる」という逆方向の解決もあり得ました。家族割の絞り込みを本当に実装してしまえば、説明は嘘でなくなります。でも今回はやめました。割引は家族の人数や光回線とのセット条件で変わる複雑なもので、中途半端に絞り込みを付けると、かえって「絞ったのに合わない」を生みそうだったからです。それなら説明を実物に合わせて縮めるほうが、いま出せる誠実さだと思いました。
信頼は「説明と実物が一致していること」から
比較ツールというのは、そもそも「この情報は信じていいのか」を疑いながら使われるものだと思います。料金の数字は正確か、更新されているか。そこを頑張っているのに、入口の紹介文が実物より大きく見せていたら、土台から崩れてしまいます。
説明文は、機能が少なく見えても実物と一致していること。今回それを選んだ判断は、たぶん間違っていません。ツールの見た目の華やかさより、「書いてあることは全部できる」という当たり前のほうが、長く使ってもらうためにはずっと大事だと再確認しました。
これからは新しい機能を足したときだけでなく、足していないときも、たまに説明文を他人の目で読み返そうと思います。ツールは変わっていなくても、自分の言葉の膨らみ方は、時間が経つと自分でも気づかないうちに変わっているものですから。
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