公開中のサイトを昔の状態に巻き戻してしまった話と、その後に作った安全網
📌 記事の取り扱いについて(公開当時の内容を含みます — タップで詳細)
本記事は公開当時の体験・気づきをまとめたものです。現在のツール数・プラン数・対象年齢・記事数・仕様とは異なる場合があります。最新の内容は各ツールページをご確認ください。ツールや外部サービスの仕様・料金は変更されることがあるため、利用前には各公式情報も併せてご確認ください。記載に誤りを見つけられた場合はお問い合わせフォームよりご連絡いただけると助かります。
サイトが「昔」に戻った日
やってしまったことがある。公開中のサイトを更新したつもりが、逆に昔の状態へ巻き戻してしまったのだ。この失敗そのものは複数ツールのサイト反映管理でも触れた。今回は、そのあとに足した「作業を始めるときの安全網」の話に絞って書く。
原因は単純で、手元のパソコンにあるファイルが古かった。私のサイトは、作品のデータをインターネット上の「保存場所」に置いていて、公開するときはそこにあるものを世に出す仕組みになっている。手元のパソコンには、その保存場所の写しがある。私はその写しが最新だと思い込んで、そこから公開作業をした。実際には写しは古く、直したはずの間違いや消したはずのデータが、そっくりそのまま復活してしまった。
気づいたときは血の気が引いた。その間にページを開いた人がいれば、古い間違った情報が見えていたことになる。
なぜ手元が古くなるのか
最初は「こまめに最新を取り込めばいい話でしょ」と思っていた。でも調べてみると、これは私の不注意だけの問題ではなかった。
私のサイトには、自動で動く仕組みがいくつかある。制作記の毎日の公開や、おでかけスポットの探索などだ。この中には、私のパソコンを経由せず、クラウド側から直接あの「保存場所」を書き換えるものがある。つまり、私が寝ている間にも、保存場所だけが先へ進んでいく。手元の写しは自動では最新にならないから、放っておけば遅れていくのは自然なことだった。
ズレるのが自然なら、忘れずに追いつく仕組みを作るしかない。
「自動で直す」は、実はちょっと怖い
そこで、いつもの作業画面を起動・再開したときに、決めておいた保存場所と手元を照合する安全網を、AIと相談しつつ組んだ。ただ、ここで一つ悩んだことがある。
「ズレていたら自動で最新にする」と一言で言うのは簡単だ。でも、もし手元に書きかけの変更があったら? それを問答無用で上書きされたら、今度は自分の作業が消える。巻き戻し事故を防ぐための仕組みが、別の事故を生むのでは本末転倒だ。自動化は便利だけれど、自動で「直しすぎる」のも怖い。この塩梅を決めるところが、いちばん悩ましかった。
線引き:安全なときだけ動く
最終的にこうした。作業画面を起動・再開したときに、手元と保存場所を見比べて、
- 遅れていて、手元に書きかけの変更も、まだ送っていない作業もない → 自動で最新に追いつく
- 遅れていて、手元に書きかけの変更がある → 触らない。「変更がありますよ」と警告だけ出す
- 遅れていて、まだ保存場所へ送っていない作業が残っている → これも触らずに警告だけ
そもそも遅れていなければ、何も言わずに黙っている。
ただ、正直に書いておくと、事故を起こした当のおでかけスポットは、この自動追いつきの対象から外してある。あれは「手元から直接反映しない。毎回、保存場所から新しく取り直して作業する」という運用そのものを変えたからだ。今回の安全網は、それ以外の保存場所で手元が遅れるのを減らすための、いわば保険にあたる。
つまり自動で動くのは、手元がただ遅れているだけだと確認できた場面だけ。少しでも判断が要る場面は、人間の私に投げる。追いつき方も「手元が保存場所の途中経過そのままのときだけ先へ進める」方式なので、履歴が枝分かれしていたら混ぜずに止まる、と教えてもらった。通信に失敗して確認できないこともあるので、これだけに任せきりにはしていない。
動かしてみて
いまは作業画面を起動するたびに、最新と一致しているか、遅れていたなら何件分追いついたか、という確認結果が出る。地味だ。本当に地味なのだが、この一行があるだけで、あの日のひやりとした感覚を思い出さずに済む。
たぶん、警告が出たときのほうがありがたいのだと思う。触らずに知らせてくれれば、書きかけで放置したものを自分で思い出せる。勝手に直されていたら、忘れたまま消えていたかもしれない。
振り返り
事故そのものより、「これは放っておけばズレる側の話だ」と分かった瞬間のほうが学びだった気がする。ズレを根性で防ごうとするのではなく、ズレる前提で受け止める網を張る。そして網は、何でも自動で片付ける立派なものではなく、安全なときだけ静かに働いて、迷ったら人間に返す控えめなものにする。
失敗から生まれた仕組みほど、自分の弱点にぴったり合う。今回もそうだった。
← 他の制作記を見る | トップ | お問い合わせ